わからない

なんとなく思い立ってホームセンターに水性の「ステイン」を買いに行き、部屋にある小さな白木の棚を塗る夏の午後。
なんとなく色を選んでなんとなく塗り始めちゃったものだから重ね塗りする頃にはもうすっかり飽きている。布でステインを馴染ませながらすでに筋肉痛。あっという間に乾いて夜には元の位置。棚はわりあい良い具合。

しかし仕事から帰ってきた夫は笑顔でトマトなんか食べて色の違う棚にまったく気付かない。業を煮やした妻が居住まいを正して一言だけ「…間違い探し」と呟くと夫ははっとして真正面にいる妻をかなりの時間凝視。首を傾げた拍子に棚が目に入って満足げに「これだー!」と言ったが、さきほど穴があくほど見た妻の髪の毛は、昨日の時点で既に美容院に行ってとっても短くしてもらっているのはご存知か。ご存知じゃないか。
| 固定リンク